高齢者さんの不安とは?痛くなって気づく習慣から卒業!

昔は両親、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に暮らす大家族の生活が基本でしたが、2018年の日本は厚生労働省の調査で核家族82.7%を占めているようです。私は幸いなことに おじいちゃん、おばあちゃんと暮らしていたので、歳をとると、どんなことが大変になってくるのか、どんな病気になりやすいのか、食べやすく口にしやすい食べ物は何かなど、子供ながら見て知ることが出来ていたのだと、今思い出します。

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現在の新型コロナウイルス感染症により、どの世代も生活の変化を余儀なくされています。 ただでさえ加齢により不安をかかえてしまう高齢者さんが多いなか、コロナ禍での調査結果があったのでご紹介いたします。(高齢者ライフスタイル構造基本調査 2020年)

 

① 新型コロナウイルスの流行や感染予防に向けた様々な生活の変化によって、約6割強の高齢者男女が生活に支障(困りごと)を感じており、中でも女性の60歳~64歳が最も高く、約7割近くの高齢者さんが困っておられました。

 

② 生活に支障(困りごと)を感じている高齢者さんに具体的な支障を質問したところ、「友人や知人との交流ができない・減った」という行動面については、あてはまると回答した方が男女ともに約9割前後。女性の60代は、「とてもあてはまる」と回答した割合が約3割を超えています。また男性は85歳以降、女性は80歳以降になると、友人・知人との交流減少を感じる方の割合が減少しています。

 

③ 「外出の自粛によって漠然としたストレスを感じている」という意識面については、あてはまると回答した方が男女ともに約8割前後で、女性の65歳~69歳が最も高く約9割を超えています。また女性の方が男性よりもストレスを感じる割合が高く、各年齢層の傾向を見てもほぼ同様でした。

 

④ 「体力・筋力が低下したと感じる」という身体の変化については、男性の約7割強、女性の約8割があてはまると回答されており、女性の80歳~84歳が最も高く、約9割の高齢者さんが体力・筋力低下を感じています。またすべての年齢層で、男性より女性のほうが体力・筋力低下を感じている割合が高いようです。

 

⑤ 「コロナに感染することを想像して、強い恐怖・ストレスを感じることがある」という意識面では、男性は約7割弱で、女性は約7割強があてはまると回答されています。特に、女性の80代は約8割を超えており、他の年齢層と比べると高くなっています。新型コロナウイルスによる生活変化は、高齢者に強い恐怖や不安といった精神的ストレスをもたらしているようです。

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平常時でも、高齢になるにつれ不安が多くなるにも係らず、コロナによる生活の変化で、高齢者さんのフレイルから要介護になられる方がさらに増えていくのではないでしょうか。具体的な不安に感じている点につい自分や配偶者(夫・妻)の健康や病気、介護のこと」、「生活のための収入のこと」、「子や孫の将来のこと」についての不安が増えているという報告がされています。やはり、介護、健康面、経済面が与える不安は大きなものがあることがわかります。

また自分自身の身体以外の「家業、家屋、土地・田畑や祖先のお墓の管理や相続のこと」「親や兄弟などの世話」「家族との人間関係」「言葉、生活様式、人々の考え方などが大きく変わってしまうこと」「人との付き合いのこと」等が挙げられていました。自らの将来を不安に感じている高齢者さんは年々増加傾向にあり、その背景としては、社会情勢・環境なども原因の一つとして考えられるようです。

 

 

40代は若さの定年。生活習慣を変える大切な人生の分岐点

 

1960年~1970年生まれの、40歳代~50歳代の方が、自分自身の健康について考える事が、未来の日本にとって大切なのではないでしょうか。

 

「医療費問題はやがてやってくる!?」

 

 

 

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40代になっても、30代のころのような、お酒の飲み方や食べ方をしている方は少なくないのではないでしょうか。しかし、自分でも気づいていますよね。本当はしっかり気づいていると想います。

 

「このままではいけない気がする」と。

 

「不老長寿で元気なままで人生を終えたい」と。

 

若い頃のように無理が効かず、朝起きれなくなったり、疲れやすくなったり、など感じる40代の方々は多いと想います。それは、認めたくないですが「老化」が顕在化するからです。老化の鍵を握るのは、DHEAという物質のようです。男性ホルモンや女性ホルモンの原料であり、筋肉を生成したり、免疫力を保ったりと多彩な役割を果たす物質ですが、その血中濃度は20代がピークで、その後は30代半ばから急激に落ち込み、70代では20代の20%にまで低下するそうです。このように、身体の変化は20~30代から始まり、40代でついに、ごまかしが効かなくなります。つまり40代は、「若さ」が終わる年齢と言われています。

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筋肉量が減って運動能力が下がり、細胞の機能が低下して循環器や血管も衰え、糖尿病や高血圧、肥満など生活習慣病の危険も増加してしまいます。しかし、40代は生活が不健康になりやすい時期だと想いませんか?というのも、男女共に仕事での地位などにより、人付き合いの時間が増える年代になっていませんか?。夜遅くまで飲みの席があり、ろくに睡眠もとらずに働く、といった生活を送る人は多いのではないでしょうか。こうした生活は50代以降の心臓病や脳梗塞、がんなどのリスクが高まり、寿命を縮める可能性もあると言われています。現在では、コロナ渦により仕事での付き合いで夜遅くまで飲みの席に行かなくても済むようになっています。飲めない方にとっては大変助かっていると想いますが、お酒が好きな方は、家飲みに切り替わり、気を張ることも無くなり、逆に量が増える方もいるのではないでしょうか。

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「好きな事・物をやめてみる」

 

「若いころに戻ってやり直したい」そんな後悔を既にされている方もいると想います。いまは何とかやっていける人の方が現実的にはおおいと想像します。だとしても、不摂生を続けると10年後にツケが回ってくる人が多くなると考えます。とくに40代になって尿路結石ができたり痛風になった人は、生活習慣を見直す警鐘だと言われていますし、なった方はしっかり考えないといけませんね。まだ軽症だから大丈夫と笑い話で済ませているかもしれませんが、軽い病気は体からのお知らせです。そのままの生活を続けると、50代以降に心筋梗塞や脳梗塞、または大腸がんなどの病気へつながるかもしれません。

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「病気になってから気づく」「痛くなってから気づく」習慣から卒業!!

 

まず気をつけてほしいのは運動です。40代になって体がだるくなり、うつを疑って精神科や心療内科にいく人がいますが、本当は男性の更年期障害だったというケースも珍しくありません。男性の更年期障害は男性ホルモンの低下とともに起こり、男性ホルモンは運動と密接な関係があります。デスクワーク中心だったり、外に出てもすぐタクシーに乗るビジネスパーソンは要注意。ジムに通えれば理想的ですが、忙しくてその時間がないなら、歩く距離を長くすることを心がけてください。

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「人生最後まで歩ける体に」

 

つきあいで飲むお酒もほどほどにすべきです。「酒は百薬の長」と言います。大昔の中国の皇帝が言われたそうなのですが、実は民から酒税を取るための政策で、お酒は良いものだと植えつけるための言葉だったと近年言われています。アルコールを飲むことによって気分は良くなり、コミュニケーションをとりやすくなったりと必要だと想われる方が多いと想いますが、アルコールは毒素として体が反応しているのは事実です。体に悪いから排出するように体内の臓器が反応しているのです。ワインは心臓血管病予防にいいとも言われていますが、かわりに肝臓がんが増えることも指摘されています。国際基準として1日に男性2合、女性1合と言われていますが、日本民族のアルコール分解能力は世界最下位。 1850年のアメリカの禁酒法がよみがえる日がくるのでしょうか。

 

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「家族や他者のために健康になる」

 

食事ではジャンクフードを控えるだけではなく、今食べている物が自分の体にとって良い事か悪いことか、考える時間を持つことが大切です。沖縄県はむかし長寿で知られていましたが、食文化の西欧化に伴い、心臓血管病が増加しているそうです。2015年調べでは長寿県のワースト2位とのことです。外食が中心になりファストフードが増えると栄養の偏りが起きてしまい、様々な体の不調の原因となるようです。今からでも遅くは無いとポジティブに思うことからスタートするのはいかがでしょうか。今後さらに深刻化する少子高齢社会においては、医療費問題は必ず起きるのではないでしょうか。「元気な高齢者」でいることは、家族や他者を幸せにすると想います。それには、未来の自分をしっかりと想像して、早い段階から健康寿命を意識して、悪い(好きなこと・物)習慣を辞めていくことではないでしょうか。

 

 

「悪習慣を変える。それが1番人生を変える」

 

企業さまが、従業員さんの健康を今以上に守ることが義務化される日まで、そう遠くは無いと想います。